吸引(介護指導)

ALSと生きる兄と家族 ALS介護日記

兄はALS発症後、人工呼吸器をつけることを決めたために今後の生活には痰の吸引(今後はサクションと呼ばせていただく)が必要不可欠だ。

入院しているときは看護師さんが行ってくれていたが、自宅介護になれば我々が行わなければならない。嫁である実の妹は看護師資格を持っているので出来るが、毎日嫁に行わせるわけにはいかないので、嫁以外の家族も出来る必要がある

そこで、僕と義母は週に2回、入院先の病院に通ってサクションを含む兄に必要な介護を指導して頂いている

今日は僕が行った。痰の吸引の流れは前回見ていて流れは分かっていたが、知っているのと出来るのは違う。モノを扱うのであれば思いきり出来るが相手は人の体、緊張が走る

サクションチューブの袋を開け、同封されている手袋を右手に付けたら左手でサクションチューブの袋を持って右手で取りだしサクションと接続。そして目盛りを最大にする。

兄の人工呼吸器の蓋を開けサクションチューブを挿入する。この行為だけでも、初めての人にとっては緊張する。

始めは浅い所で吸っていたら、兄の口が「奥、奥」と動いて知らせてくれたので、奥まで入れ進めると、粘性の高いものがあることに気付き、そこからゆっくり円を描くように引きながら吸引していくと、痰が吸われていくのが分かった

徐々に兄は咳き込んでいき、痰が口の中まで上がってきたので、それもサクションで吸う

口の中の痰を吸ったら最後に鼻水を吸う。鼻水が溜まる場所は2か所あり、病院では「上」「下」と言っていた。上とは鼻の穴からチューブを挿入して上の方の場所。そこは比較的簡単に入るのだが、問題は「下」と言われる場所。下とは鼻の穴からチューブを入れて口の方に向けると入る場所がある。初めはその場所にたどり着けなかったが、鼻の穴を豚さんの鼻の様にすると入りやすい事を教えてもらうと、簡単に入った。兄が楽になるように鼻水を吸う。

こうして、サクション初体験は終わった。初めは怖かったが、兄と自分の為を思いやってみれば出来ていた。怖いのは始めだけ、後は慣れる事を改めて実感した

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